目次へ戻る



                       祝 辞
                                沖縄県知的障害養護学校長会
                                会 長  大 浜 克 己

 新たな千年紀を迎え、希望をもって踏み出した21世紀を共に慶ぶとともに、沖縄県知
的障害養護学校PTA連合会(沖知P連)が発足から10周年目を迎えたことを、心から
お祝い申し上げます。
 本会の揺藍期は、県内8つの知的障害養護学校PTA会の理解と協力を得ることに非常
に難渋した経緯があり、結成に当たられた当時の皆様のご苦労がうかがわれます。結成後
は、役員を中心に理事や会員の方々の協力のもとに結束をはかり、年を重ねるごとに充実
・発展し成果をあげてきております。このような沖知P連が果たしてきた活動を高く評価
し敬意を表します。
 特殊教育諸学校は、昭和54年から実施された養護学校義務制により改善・充実が図ら
れてきました。中でも知的障害養護学校が離島、北部各地区に設置され知的に障害のある
子供達への教育が行きわたり大きく変貌してきました。教育の内容や指導方法、指導体制、
学習環境等においても一段と充実してきております。
 各学校では、それぞれに一人一人の幼児児童生徒がもつ能力や可能性を最大限に伸ばし、
自立し、社会参加するための基礎となる「生きる力」を培うため、小学部から高等部まで
一貫した基礎的・基本的内容の指導に努めるとともに、生活に結びついた体験活動や近隣
校、地域社会との交流活動、スポーツ活動等、多様な学習を展開しております。高等部に
おいては、職業自立に向けた職業教育の充実や就業体験の実施等による進路指導の充実に
努力しているところであります。
 新たな課題として、教育改革による大きな変化にともなって、新指導要領から導入され
る「総合的な学習の時間」、重度・重複の障害のある子供たちのための「自立活動(養護
・訓練)」の指導においては「個別の指導計画」の作成が義務づけられることとなりまし
た。これらのことをよりよく達成し子供たちを健やかに育てていくためには保護者の協力
が欠かせません。また、目前に迫った完全学校過5日制への対応も図りながら、これまで
以上に家庭や学校、地域社会と奄接な連携・協力に努めて行きたいと考えております。
 終わりに、沖知P連におきましてはこれまで、理事会や研究大会の開催、県外大会への
参加等で交流を広げ、情報の交換や先進県の優れたアイディアをとりいれたり、また、各
種の行事をとおした会員相互の親睦、さらには、子供たちの教育の充実や社会参加・自立
に向けたさまざまな問題や課題等に取り組み、積極的な対外活動や関係機関への要請等で
多くの活動の実績をあげてきております。これからも、子供たちの教育を支援する沖知P
連として一層のご活羅を記念し祝辞といたします。